新年明けましておめでとうございます。
今回は労務管理の重要性について述べたいと思います。皆様のご参考になれば幸いです。
労働条件通知書「未交付」が招く信用失墜――“揉める前”に社労士へ相談を
2025年12月23日、JリーグがJ3高知ユナイテッドSCに対し、労働条件通知書を交付していなかったこと等を理由に「けん責」の懲罰を決定した、と報じられました。労務管理の基礎知識を欠いたまま漫然と続けられ、取締役会等も機能しなかった“ガバナンス不全”という指摘もあり、対外的な信用への影響は小さくありません。
労働条件通知書は、採用時に「賃金・労働時間・休日・業務内容」などの条件を明示するための書面です。労働基準法では、労働契約の締結に際し労働条件を明示することが求められています。
これを怠ると、後から「聞いていた条件と違う」「残業代の計算が合わない」といった争いが起きやすく、会社側も説明根拠を失います。
中小企業では「急いで採用した」「家族的な関係で口約束だった」「忙しくて書類が後回し」により、未交付や内容の抜け漏れが起こりがちです。例えば、従業員10名の小売店で、口頭で“時給+手当”を説明したものの書面がなく、退職時に手当の範囲や残業の扱いで認識が食い違い、結局は過去分をさかのぼって再計算する――というケースは珍しくありません。トラブルの代償は支払額だけでなく、社内の信頼低下・採用難・取引先からの信用不安として跳ね返ります。
だからこそ、社労士への相談は「問題が起きてから」ではなく「起きない形に整える」段階が効果的です。雇用形態(正社員・パート・有期)ごとの通知書ひな形整備、入社時の交付フロー、条件変更時の再交付、管理職・手当・残業のルール整理まで、運用として回る仕組みに落とし込めます。制度や様式は改訂されることもあるため、最新情報の確認も含めて定期点検が安心です。
(※本件の詳細は報道ベースであり、今後Jリーグ・クラブ側から追加の公表が出る可能性があります。続報にもご留意ください。)
特に注意すべきポイント
- 採用時に、必須事項を漏れなく明示し、書面により交付する
- 「口頭説明」「求人票」だけで済ませない(後日、証拠になりにくい)
- 条件変更(賃金・勤務時間・配置等)の際は、変更内容を明確化して再交付する
- 書類整備と同時に、勤怠・手当・残業の運用ルールもセットで点検する
トラブルやお悩み事があれば、みどり社会保険労務士事務所までお気軽にご相談ください。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
【引用元】
・高知さんさんテレビ「〖高知ユナイテッドSC〗法令違反行為などでJリーグが懲罰決定『けん責』処分に 10月に続き2度目」(2025年12月23日)
https://www.sunsuntv.co.jp/news/2025/12/2759875
