1か月分でも「賃金不払い」は送検に――資金繰りが苦しい時ほど“やってはいけない”対応
2月も後半に差し掛かりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回はいわゆる給与、賃金の未払いが及ぼす悪影響について述べさせていただきます。
大阪中央労働基準監督署は、株式会社ウィルおよび代表取締役について、労働基準法違反(賃金の支払:労基法24条)の疑いで大阪地検へ書類送検したと公表しました(発表日:2026年2月5日)。内容は、労働者1名に対し、2023年12月分の賃金を所定支払日までに支払わなかった疑いというものです。
「1名・1か月なら大ごとではない」と思われがちですが、賃金は生活の基盤であり、未払いは労務トラブルの大きな火種になります。中小企業では、売掛金の入金遅れや急な設備修繕などで資金繰りが逼迫し、「今月だけ給与を遅らせたい」と考えてしまう場面があります。例えば小売店で、繁忙期後の売上減と仕入代金の支払いが重なり、社長が取引先への支払いを優先して給与を後回しにしてしまう――こうした判断は、信頼低下だけでなく法的リスクにもつながります。
注意ポイント
- 賃金は「毎月1回以上・一定期日」に支払う必要があります(遅配は大きなリスク)。
- 資金繰りが厳しい時は、放置せず早期に金融機関・専門家へ相談し、支払計画と社内説明を整える
- 未払いが発生しそうな場合でも、事実の記録(資金繰り表、連絡履歴)を残し、安易に“口約束”で先延ばししない
今回のコラム内容に関するトラブルやお悩み事があれば、みどり社会保険労務士事務所までお気軽にご相談ください。
引用元:大阪中央労働基準監督署「労働基準法違反の疑いで書類送検(1か月分の賃金不払いの疑い)」(2026年2月5日)
URL: https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/content/contents/2026020612001.pdf
